第1章  医療施設等における人に関する放射線安全管理
その1)  p219〜231

1.放射線安全管理の基本
a.ICRPと放射線安全関連法規格の関係
□ ICRPは学際的団体であり、(  )の下の組織ではない。 国連
□ 日本の放射線安全関連法案は1989年以来、「ICRP Publ 26 1977年勧告」に基づいていたが、(  )   年4月1日に施行された法規は「ICRP Publ 60 (  )年勧告」の取入れが実施された。 1990
□ 新しい勧告が採択されると、新勧告内容の取り入れ改正に向けた準備がなされるが特に(  )に関しては重  大な関心事である。 線量限度(許容線量)
□ 国際電気標準会議(  )はICPRより長い歴史を誇り、スイスに本部を置き、世界60カ国に参加を得て、電気・電子機器関係の安全・性能面の国際標準規格を作成している。 IEC
□ 国際標準化機構(  )は1947年に設立。スイスに本部を置き現在135カ国の参加国を得て、産業機械分   野の安全・性能面の国際標準規格を作成している。品質管理・環境保全分野も担当する。 IOC
□ 原子放射線の影響に関する国連科学委員会(  )は1995年に設立された。 UNSCEAR
□ 国際原子力機関(  )は「ICRP勧告」の発刊に対応して、(  )と通称される「電離放射線の防護および放   射線源の安全のための国際基本安全基準」を作成している。 IAEA  BSS
b.線量限度体系
a)遮へい物にかかわる線量限度
□ 人が常時立ち入る場所の線量限度は実効線量で(  )以下に遮へい。 1mSv/週
□ 事業所の境界、事業所内における線量限度は実効線量で(  )以下である。 250μSv/3月
□ 病院または診療所内の病室における線量限度は実効線量で(  )以下である。 1.3mSv/3月
b.放射線管理区域の線量基準
□ 外部放射線にかかわる線量は実効線量で(  )以下とする。 1.3mSv/3月
□ 空気中の放射性同位元素の濃度は3月間についての平均濃度が空気中濃度限度の(  )である。 1/10
□ 放射性同位元素によって汚染される物の表面の密度は表面汚染限度の(  )である。 1/10
c.線量呼称の定義
□ 組織の等価線量とは吸収線量に(  )を乗じて和をとったものである。 放射線荷重係数
□ 実効線量とはすべての組織の等価線量に(  )を乗じて和をとったものである。 組織荷重係数
□ ICRU球で強度分布の均一な放射線の平行ビームを照射して球の照射側表面から70μm、1cmの深さにおける線量を(  )  (  )と言う。 70μm線量当量
1cm線量当量
c.放射線防護・管理の諸原則ーICRP勧告の基本思想
a)放射線防護の目的
□ 確定的有害な影響を防止して、(  )影響を容認できると思われるレベルまで制限することが目的である。   そのなかでも放射線被ばくによる(  )の抑制に重点がおかれている。 確率的
発癌
b)防護方法の三原則
□ 放射線源との(  )をとる。 距離
□ 放射線源との間に(  )を置く。 遮へい物
□ 被ばく(  )を短縮する。 時間
c)新しい放射線防護基本思想 2万
□ 放射線管理の基本は3つのキーワード(  )の思想遵守にある。 正当化・最適化・線量限度
□ 放射線診療を受ける人(患者・介護者・志願者)の医療被ばくは(  )の範囲外である。 線量限度
2)放射線管理体制の構成と機能
a)基本方針
□放射線利用の安全性確保の基本方針は(  )法の第( )条および第(  )条による。 原子力基本法


□ 第1章総則第2条は(  )(  )(  )の三原則がうたってある。 民主・自主・公開
□ 第8条第20条には(  )が定められている。 放射線による障害の防止
b)規制対象 
□ 規制対象は1)、2)である。
1)ウラン・プルトニウム・トリウムなど、および原子炉にかかわる規則である。
この規則を(  )と呼ぶ。
2)上記以外の放射性同位元素、放射線発生装置およびRIによって汚染された物の取り扱いを規制する法律は(  )である。
通称:原子炉等規正法
通称:放射線障害防止法
c)その他の放射線障害防止にかかわる主要関係法令
働く人(労働者)に対する放射線安全措置
□ 労働安全衛生法による、労働者にかかわる放射線防護、保護を目的とした法律は(  )である。 電離放射線障害防止法
□ 国家公務員に基づく職員の放射線障害防止に関する規則は(  )である。 職員の放射線障害防止
(人事院規則10−5)
□ 船員法に基づく船員の放射線障害防止は(  )である。 船員電離放射線障害防止法規則
放射線物質運搬上の放射線安全措置
□ 放射線障害防止法に基づき、事業所外における自動車やその他の交通機関などでのRIなどの運搬にかか  わる放射線安全確保のための規則を(  )と呼ぶ。 放射性同位元素等車両運搬規則
RIなどの医療応用上の放射線安全措置
□ 医療法に基づき、病院、診療所における放射線安全防護上の規制をしたものを(  )という。 医療法施行規則
放射性医薬品の製造上の放射線安全措置
□ 薬事法に基づき放射性医薬品を製造する場合などの放射線障害防止上の技術基準
  を(  )と呼ぶ。
放射性医薬品の製造及び取扱規則
放射線利用、防護体系におけるICRP勧告の思想を反映した行政措置の具体例
□ 1992年「学校保健法施行規則」において1973年から義務付けられていた小学校1年生の(  )を削除 心臓疾患発見のためのX線検査規定
□ 1993年(  )を廃止 義務教育期間(小、中学校)における胸部X線撮影による定期健康診断
e)放射性物質などの輸送管理業務について
□ 「診療放射線照射装置」の放射線源再充填または廃棄、あるいは放射性同位元素で汚染されたものの廃棄  のためなど、医療施設から外部施設(日本アイソトープ協会)などへそれらの放射性物質の輸送の必要が   生じた場合は、外部の(  )への全面委託が最善である。 RI販売業者
□ 医療施設の(  )は24時間体制で委託した外部業者と蜜に連絡をとれる待機を要求される。 管理責任者
f)実務上の放射線管理体制
□ 放射線利用の現場において安全管理を確実に遂行していくためには
  1)病院または診療所以外の放射線関連事業所であれば、@放射線障害防止法第21に規定された(  )の  作成A第34条に規定された(  )の選任の2つの基本柱を規定している。
放射線障害予防規定
放射線取扱主任者
□ 医療法では「医療法」に準拠するゆえ、健康診断については(  )に規定されていないので、「労働安全衛   生法・国家公務員法」の下で「(  )・(  )」による管理をおこなう。 電離放射線障害防止規則
人事院規則10−5
□ 一般医療施設における放射線管理面は「医療法施行規則」に準拠して”病院または診療所の(  )が義務   を負う。 管理者(院長)
b.放射線管理技術の基礎
a)医療放射線業務に携わる人が心すべき基本理念
□ 放射線診療従事者としての心構えとして、(     )に記述されている下記の理念は重要である。 ICRP Publ 15&16
IEC規格
□ ICRP Publ 15「体外放射線からの電離放射線に対する防護において、「何人も、十分な技術上の能力なし  に医療用放射線装置を操作してはならず、また、電離放射線の物理的特質および有害効果について十分な  知識なしに、放射線による医療を施してはならない」
□ ICRP Publ 16「x線診断における患者の防護」においても、「・・・・すべての臨床家は、x線の生成と特性、物  質との相互作用および照射された物質中で放射線が失われる過程にいついての物理学的法則に関する基   礎知識を持ち、照射線量と吸収線量との概念と単位についての理解を持つべきである。X線装置を使用した   り、あるいはX線装置の使用を監督する人は誰でも、放射線の強度と線質を決定する要因と、透過、吸収、散  乱、像形成の仕組みの明瞭な理解を含めて、上記のことがらをさらに理解すべきである。」
□ IEC 60601−2−3「診療用X線装置における放射線防護上の一般要求事項」においても「診療用X線装置  の使用者は、電離放射線を効果的に防護するには装置の成り立ちのほかにも配慮すべき点が多々あること  を認識すべきである」
b.線量単位に関する基本的事項
□ 放射線の線量単位は1928年に採用されたX線の照射線量単位(  )がベースになり、現在のSI単位系で  の照射線量単位(  )、吸収線量単位(  )、実効線量の単位(  )が決められている。 R
C/kg
Gy
SV
□ 照射線量の単位Rはエネルギー(  )MeV以下のX線、γ線の照射線量を示す。
□ SI単位系では、標準状態の空気1kgあたり(  )Cの電離量を生じるような(  )MeV以下のX線、γ線の照  射線量と定義されている。
0.000258
(2.58×10−4)
□ 1Rとは標準状態の乾燥空気1cm3(  g/cm3)あたりに生じた2次電子により空気に生成された全イオン  対の電荷量が(  )esuであるとき、そのX線の照射線量を1Rと定義する。 0.001293
□ X線の照射線量が1Rであるとき、その空気での吸収線量J/kg、Gyは(  )J/kg
  に相当する。
87.3×10 −4
□ 1(J/kg)=(  )Gy
□ 実効(等価)線量Svへの換算は、D=87.3×10 −4 Gyであれば1cm等価線量の値はH1cm=f×Dとな  り、換算係数f=1.43とすると 1.43×87.3×10 −4=12.48Svとなる。 計算問題です。
□ (  )は1秒当たりの崩壊原子数である。 Bq
□ 補助単位としてのCiはラジウム(Ra)1gと放射平衡にある(  )の量である。 ラドン(Rn)
□ 1Ci=3.7×10 10(Bq)=3.7×10 10(1/sec)であるから1Bq=(  )Ci 2.7×10 −11
3)放射線管理の実務
a.記帳、記録関係
a)装置・器機の使用時間の記録
□ 使用時間の記録は、その帳簿を(  )年ごとに閉鎖し、閉鎖後(  )年間保存する。
□ 下記の各室ごとに、1週間当たりの延べ使用時間を記録する。ただし、その室の隔壁が医療法施行規則第  30条23に掲げる線量率以下になっているときは、このかぎりでない。
□ エックス線診療室の(  )、診療用高エネルギー放射線発生装置使用室の(  )、診療用放射線照射装置  使用室の(  )、診療用放射線照射器具の(  )
診療用エックス線装置

診療用高エネルギー放射線発生装置

診療用放射線照射装置
診療用放射線照射器具
b)器具、RIなどの入手、使用、廃棄の記録
□ 入手、使用、廃棄の記録は、その帳簿を(  )年ごとに閉鎖し、閉鎖後(  )年間保存する。
□ 記帳の内容は以下のようである。
  1)入手、使用、廃棄の年月日
  2)器具の型式および個数
  3)放射性同位元素の種類およびBq単位の数量
  4)汚染された物の種類、数量(Bq単位)
  5)使用した物の氏名または廃棄に従事した者の氏名ならびに廃棄の方法、場所
c)治療用エックス線装置などの測定、記録
□ 放射線量を(  )月を越えない期間ごとに測定し、その記録を(  )年間保存する。
d)放射線障害が発生するおそれのある場所などの放射線量の測定、記録
□ 測定は診療開始前に(  )回、開始後は(  )ヶ月を超えない期間ごとに1回おこなう。ただし、場所を固定   して使用する場合には(  )ヶ月を超えない期間に1回おこなう。

□ 放射性同位元素による汚染の測定は排気・排水のつど(  )と(  )を測定する。 放射線の量
RIによる汚染
□ これらのの記録は(  )年間保存する。
b.健康管理
□ 健康診断は放射線障害防止法、電離放射線障害防止規則で定められているが、(  )には定められていな  い。 医療法施行規則
□ 健康診断は初めて管理区域に立ち入る前におこなう。(一時立ち入る者は除く)
□ 障害防止法では立ち入り後は(  )年を超えない期間に1回おこなう。
□ 電離則では立ち入り後は(  )ヶ月を超えない期間に1回おこなう。
□ 健康診断では問診、(  )、被ばくの状況を評価する。 被ばく歴
□ 電離則では被ばく歴ありの場合は次の項目を調査、評価する。
  1)作業場所
  2)内容および期間
  3)放射線障害の有無
  4)自覚症状の有無
  5)その他
□ 障害防止法では医師が必要と認めた場合にかぎり、末梢血液中の(  )またはヘマトクリット値、赤血球数 、白血球数、および白血球百分率、皮膚、眼、その他文部科学大臣が認める部位および項目についておこなう。 血色素量
□ 立ち入り前には必ず末梢血液中の(  )またはヘマトクリット値、赤血球数、白血球数、および白血球百分   率、皮膚は実施する。
□ 電離則では前年1年間の被ばくが(  )mSvを超えず、当年1年も超えるおそれのない場合で、医師が必要  と認めないときには白血球数、および白血球百分率、赤血球の検査および血色素量またはヘマトクリット値、  皮膚の検査は要しない。
□ 健康診断の結果は障害防止法では(  )保存。ただし、当該者が従事者でなくなった後、5年間保存後指定  期間に引き渡すことができる。 永久
□ 健康診断の結果は電離則では(  )年間保存。ただし5年間保存後、指定期間に引き渡すことができる。 30
□ ヘマトクリット値とは(  )のことで正常成人で約(  )%である。 赤血球容積率(対全血)
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□ ヘマトクリットの測定は(  )でおこなう。 毛細管高速遠心法
□ 赤血球数の正常値は男で(  )×10*4/mm3 女は359〜465×10*4/mm3であり、測定は(  )  でおこなう。 450〜510(*はべき数)
自動血球数器
□ 白血球数の正常値は(  )であり、測定は(  )でおこなう。 6600+−1300/mm3
自動血球数器
□ 白血球百分率の正常値は白血球(  )個あたりの(  )比率40〜75% 100
好中球