前処理フィルタの計算
前処理フィルタで計算してみよう
前処理フィルタを1,2,1の3×3マトリックスフィルタとして、下のような5×5の画像分布をこのフィルタで処理してみます。
1.前処理フィルタを使用する場合の約束
前処理フィルタのピクセル値の合計は1になっていなければいけない。
先ほど1,2,1の前処理フィルタのピクセル値の合計は
16となっているため、これらの和を1にするためには各ピクセル値を16で割っておく(または、計算の最後に16で割る)必要があります。計算するときの1,2,1の前処理フィルタは
ではな、フィルタのピクセル値の和(重み)16で割った 下図のフィルタで計算することが大事です。
1.畳み込みをするときの問題点
畳み込みの詳細は「前処理フィルタについて」の頁で述べましたが、前処理フィルタ3×3で5×5の画像分布をすると、結果として下のように処理された部分は3×3マトリックスとなっています。
もともとは5×5の画像分布でありますから、処理された画像が3×3では不都合となります。結果として示される画像は、元の画像分布5×5が処理された画像とならなければ意味がありません。
このようになった理由は、処理の過程の最初の位置が下の図の部分からはじまったためです。
この不都合を除くためには、元の画像分布の周りに縦横ともに1ピクセル分の擬似ピクセルを作って最初のピクセル(10の場所)に中心を置いて3×3フィルタで畳み込みすれば、結果として5×5の処理された画像ができあがります。
上の図はまわりのピクセル値を0としましたが、この値が実際の処理では何になっているかはよくわかりませんので各メーカに問い合わせてください。
また、最初のように処理された画像を3×3として後から適当なピクセル値を貼りつけている方法かもしれません。
3.畳み込みをしてみます。
最初の位置を@に置いて、順次移動させながら計算していきます。
この操作によりスムージング処理された5×5の画像分布は次のようになります。