第4章  平常時の放射線に関する健康相談

リスク計算方法
人体の影響の程度を知る
癌の発生確率の計算例
□ 胸部断層撮影の被ばくにおける発癌の発生確率を計算せよ。
肺の等価線量は16.3mSv、肺に対する放射線誘発致死癌の発生確率は0.85×10*ー2(SV*−1)とする

16.3×10*−3×0.85×10*ー2
=13.855×10*−5

13.855×10*−5×10*2=0.0014%
□ 発癌の自然発生率は(  )である。 26.5%
白血病の発生確率の計算
□ 注腸検査を受けたときの白血病の発生確率を計算せよ。
注腸検査における赤色骨髄線量は8.2mGy、名目致死確率係数を0.5×10*−2(Sv*−1)とする。
8.2×10*−3×0.5×10*−2
=4.1×10*−5

4.1×10*−5×10*2
=0.0041%
□ 白血病の増加は疫学調査で肺がんと同様に(  )以下の被ばくでは統計的に有意な差は認められていな   い。 50〜200mSv
□ 遺伝的影響の発生確率の計算 例にならって同様に計算
□ 先天異常児の自然発生確率は約(  )%である。
□ 遺伝的疾患の自然発生率は約(  )%である。 7.5
□ 被ばくした本人ではなく、子ども以降の世代にあらわれる影響を(  )という。若い年齢の人が生殖腺に有意  な被ばくをした場合に問題になる。 遺伝的影響
□ 遺伝性疾患には(  )などがある。 常染色体優勢遺伝(ハンチントン舞踏病)
常染色体劣勢遺伝(フェニールケトン尿症、全身白子)
多因子遺伝病(糖尿病・本態性高血圧)
□ 0.25mmの鉛当量の防護エプロンをするとその部分の被ばくは(  )以下になる。 1/10
□ 生涯にわたって受ける被ばくの線量を(  )という。 集積線量
□ 身体のなかから放射性医薬品がなくなるまでの間の線量を積算した線量を(  )という。これは内部被ばく   の評価にもちいる。 預託吸収線量
□ 臓器または組織の預託等価線量とその臓器のまたは組織の荷重係数との積の全身の総和を(  )という。 預託実効線量
□ 核医学検査での被ばくは、単位投与量あたりの預託吸収線量あるいは預託実効線量に(  )を乗ずること   で求まる。 投与量